明日への処方箋 - kiriyone日記

(2013/12/16)

岸見一郎、古賀史健他

心のお薬

・ちょうどこの本を手にしたとき、これからのキャリアについて思い悩むんでいた時期だった。また、余りにも人生を複雑に考えすぎていて嫌気を差していた頃でもあった。しかし、気づけばこの本を読み始めてから、複雑に考えることを止めて平易に考えるようになっていた。そんな価値観を揺るがすような一冊です。

タイトルと中身は違う

・一見タイトルから考えると「嫌われることを恐れずに行動すれば人生が豊かになる！」という内容のように連想してしまいますが、実際に読んでみたところ、どちらかというと「好かれようが嫌われようがそれは他人が決めること。結局、大切なのは自分自身が選ぶライフスタイルに自信と勇気を持てるか否か」というようなメッセージだと感じました。

印象的な所

・上記と関連して、一番印象に残っている部分は「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ますことが出来ない」です。これは、「他人に何かしらの影響を与えることはできるけれど、最終的に決めるのはその人自信」だと解釈できます。僕自身、周りから高い評価をもらうために、行動していた時期がありました。しかしそれだと、一生本当に自分がやりたいことも見つからないし、できないと思った。そういった意味では、「他人は他人、自分は自分」と区別すことも大切だと思う。

本書の特徴

・ギリシア哲学の古典的手法「対話篇」で書かれていて、通常なら取っ付きにくそうなテーマ「アドラーの心理学」が分かりやすい。また、著者の一人（岸見一郎氏）は日本アドラー心理学会認定カウンセラーとして積極的に活動している方なので、本書の内容も信頼できるものです。その上、驚くべきことにAmazonでのレビューの638人中440人が星５つをつけている！興味のある方は、是非レビューを読んでみるといいと思います。

その他著者別関連書籍

岸見一郎（著者の名前をクッリクするとプロフィールが出ます）