株: 会社の健康状態

定期的に自分の健康状態を確認することによって、思わぬ病気にかかるリスクを軽減することができます。

 
就活でも株でも同じことが言えます。
会社の健康状態を事前に知っていれば、
就活であればリストラのリスクを減らすことができ、株に関して言えば、株価暴落のリスクを回避することができます。
 
どのように「会社の健康状態」を確認するのだろうか。
 
結論から述べると、判断材料の一つとして「決算表」があります。
 
決算表は2つの要素から構成されています。
 
1つ目は、なんぼ儲けてるかが分かる損益計算書。儲けた額を「収益」と呼び、儲けるために必要なったお金を「費用」と呼びます。収益から費用を差し引くと、本当にいくら儲けたかが分かる。これを「利益」と呼びます。
 
実際に損益計算書を見てみると、収益は売上高と記されており、利益は営業利益、経常利益、純利益などと記されますが、本業でどれだけ儲けたかを知るためには営業利益を見ればすぐに把握できます。つまり本業とは、本屋さんが本を売って儲けたか利益のことです。しかし投資家が見るべきポイントは、純利益です。なぜなら配当などの元手となるからです。
 
2つ目は、財産と借金のバランスが把握できる貸借対照表。この表を見る際に頭に置いておかなければならないポイントがあります。基本的に右側が「どのようにお金を集めたのか」、そして左側が「集めたのかお金をどのように運用しているのか」です。
 
「お金の集め方」には、銀行なら借りる方法(返済の義務がある)や株主から集める方法(返済の義務がない)などがあります。前者は、返済義務があるため負債の部に入り、後者は返済の義務がないため純資産の部に入ります。
 
「集めたお金」は、現金や土地、建物などの様々な形で持つことができる。けれど土地や建物などは売りに出して売れない限り現金変わらないので流動性が低いと言えます。そこで資産の部では、流動性が高ければ「流動資産」と仕訳され、流動性が低ければ「固定資産」と仕訳されます。
 
 
次回の記事は、会社の健康状態を診断する方法につて紹介します。
 
 
参考: ・東京大学株式投資クラブAgents (2015) 「東大生が書いた世界一やさしい株の教科書」
・石島(2011)「決算書がおもしろいほど分かる本」